木造住宅

木造住宅 リノベーション 木造のメリット【木材、格段の耐震性】

木造住宅の建て替えを検討中の人

 

 

よくある質問

「住宅が木造ですが、この先長く住みたいが、大丈夫ですか。」

「そもそも、木造住宅は何年ぐらいが寿命ですか。」

 

 

こんな疑問にこたえます。

 

日本で木造住宅が多いのには理由があります。

一級建築士で35年仕事をしています。
今回は、木造のメリット【木材、格段の耐震性】をテーマに解説します。

 

 

 

木造住宅は寿命が長いので大丈夫

建て替えを急ぐ必要はありません。

 

木造住宅は、日本の風土に融合した構造です。

柔軟に寿命を延ばすことが可能です。

 

 

よくある質問

よくある質問には以下があります。

 

・他の建物の方が寿命は長くないですか

・木造住宅の寿命が長い根拠はありますか

・木材自体、丈夫と思えないが・・・

 

他の建物の方が寿命は長くないですか

木造住宅は最も安価に補強ができます。

 

適切な補強で、他の構造に比べて一番長く寿命が伸ばせます。

リノベーションの際には老朽化し始めて箇所や、耐震補強をしてください。
それによって、木造住宅の寿命は伸ばせます。
鉄筋コンクリート造や鉄骨造では、それが容易ではありません。

 

 

住宅建築の多くは木造

森林が国土の70%という理由もありますが、それだけが理由ではありません。

日本最古の木造建築物である法隆寺は、とても有名です。
世界で最も古い木造建築で、築1300年とはやっぱり驚かされますね。
日本では、鉄やコンクリートの歴史は浅く、単純に諸外国との比較はできませんが、
法隆寺などの古い建築物が、現在まで、ほぼ原形を保ってきた理由は、2つあります。

 

 

古い木造建築が丈夫な理由

・主要構造部に木組みの歴史がある

・木材自体の性能が優れている

このことは、同じ低層建築物である住宅においても、当然あてはまります。
同じ木造建築なので、このような特徴を生かせば、どんどん家の寿命を延ばせます。

 

税務上の耐用年数とは全く関係ありません。

 

*耐用年数の補足

木造住宅 リノベーションで価値を向上させる【相場価格と耐用年数】

 

 

木造住宅の寿命が長い根拠はありますか

日本の木造住宅は、風土に合わせて工夫されてきた構造です。

 

伝統的な技術が引き継がれています。

ここで説明する、古くからの技術は「木造軸組み構造」と呼びます。

 

 

木組みについて

木造建築の場合、接合部分を強化すべき箇所はわかりやすいです。
加えて、木造建築の「木組み」技術のおかげで、
一般住宅にも町の大工さんに引き継がれる形で、浸透してきました。かつて、鉄が貴重な材料だった時代より、はるか以前から木造建築は存在していました。
金物を一切使わない「木組み」は、構造的に徹底的に探求し尽くされています。
さらに、鉄の普及とともに、補強金物類による構造補強が可能となりました。

 

 

接合部分の説明

主要に地面を除く、基礎・土台・床・壁・梁・柱・階段・天井・屋根等があります。
特に、建築基準法では主要構造部を「「壁・柱・床・梁・屋根又は階段」と定義しています。

建築物の耐久性につながる場合を前提にすると、雨水の侵入や地面からの浸水などの影響も関係しますので、
副構造部分の仕舞部分は除外して、比較表を参考にして下さい。

 

 

構造別 接合する部分の比較表

構造名称と材料 接合方法 ポイント
鉄骨鉄筋コンクリート 溶接・配筋・ボルト 溶接精度、配筋被り、ボルトピッチやサイズ・コンクリート強度
鉄筋コンクリート 溶接・配筋・ボルト 溶接精度、配筋被り、ボルトピッチやサイズ・コンクリート強度
鉄骨 溶接・ボルト 溶接精度、配筋被り、ボルトピッチやサイズ
組積造 鉄筋・モルタル 組積の工法により接合の決め手に欠ける
木造  木組み・金物 木組み、補強金物(板金・ボルト)

 

 

木造の接合方法(長所)について

 

材料の接合部、木造は木材どうしで馴染み良い

本来、建築物の構造部分には、箇所ごとに圧縮・引っ張り・たわみ等に対しての耐力が必要です。
注目点は、木造の場合は、木組みで木材同志の組み合わせによって繋ぎ合わせている点です。
木造の場合、施工の手順毎に確認が容易というメリットがあります。

 

 

 

 

鉄やコンクリート及びその他構造の問題点

鉄筋コンクリート造

鉄筋コンクリート造は工程が複雑で、精度的にばらきが出やすい。
鉄やコンクリートには、材料が持つ性能上、それぞれに長所と欠点があります。
その為、長所を引き出し欠点を補うため、建築基準法では、仕様について詳細に規定しています。
監理する側の立場として、建築士等の逐次確認や建築基準法による法的中間検査が存在します。

一方、施工側にいては、鉄筋やコンクリートの工事工程ごとに分業化が進んでいます。
木造に比べると、鉄筋コンクリート造は工程ごとに多くの確認が必要であるため、施工精度、
ひいては構造上耐力については信頼性にばらつきが出やすいのです。

 

 

鉄骨造

鉄骨造は素材が鉄なので錆が出ます。
鉄骨は錆び止めをしたり、酸化防止処理をするなどの処置はしますが、恒久対策にはなりません。
鉄やコンクリートの耐用年数は、木造よりも多いとは言いきれないのです。

 

 

組積造

さらに、組積造に至っては、ほとんど接合方法に対しての決めてがなく、
地震が多い国内において明治大正の古建築が珍しいとされる理由なのかもしれません。

 

 

 

木材自体、丈夫と思えないが・・・

木材の性能自体、目を見張る程に優れています。

鉄筋コンクリートや鉄骨の材料と比べても、総合評価で勝っています。

木材の性能

力の種類に対する対抗力(応力) 性 能
軸方向応力 引張 総じて優秀で、鉄・コンクリートを上回る
軸方向応力 圧縮 一定太さ以上になると、鉄・コンクリートを上回る
せん断応力 種類と状態によるが、鉄・コンクリートに負けない
曲げモーメント応力 粘りがあり、曲げに強く、鉄・コンクリートを上回る
その他 雨水による風化に弱く、シロアリ等の虫害に注意

木材は、各応力ともに鉄・コンクリートを上回る性能です。

 

強度に関係する分類

力の種類に対する対抗力(応力) 動作性
軸方向応力 引張 引っ張る力(鉄筋コンクリートは鉄筋は負担)
軸方向応力 圧縮 押さえつける力(鉄筋コンクリートはコンクリートが負担)
せん断応力 ねじり、ズレ (素材粒子の性格が影響)
曲げモーメント応力 たわみ、曲げ (引張・圧縮・せん断が影響)
その他 風雨からの耐候性 (酸化・シロアリ等の被害)

 

木材の性能

引張応力対比
鉄の3倍以上、コンクリートはほぼ0

圧縮応力対比
鉄の2倍以上、コンクリートの5倍以上

曲げモーメント対比
鉄の15倍以上、コンクリートほぼ0

 

えっ、コンクリートの役目は、いったい何・・・? となりますね。

 

コンクリートの役目【参考】

鉄筋コンクリート造のビルが簡単に壊れないのは、鉄筋のおかげです。

コンクリートは圧縮強度を期待する以外、ほとんどは、雨水に対する養生のような役目と、
鉄筋部分の酸化進行の防止の役割り程度です。
コンクリートは、亀裂が入り、拡大にともない簡単に崩壊してしまいます。

 

 

酸化進行の防止

鉄は酸性で、コンクリートはアルカリ性。鉄筋コンクリートの内部で中和して劣化を補う。

建築構造の性能を検討する場合、場所に応じて、以下の要素があります。

 

 

まとめ

 

木造住宅のまとめ

・他の構造より、長く寿命が伸ばせる

・伝統的な技術の裏付けがある

・木材の性能そのものが優れている

・木材の寿命は木造住宅の寿命

・リノベ―ション時に耐震補強をする

 

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