木造住宅

木造住宅 リフォーム前提の投資物件購入 現地確認④【内部仕上げ】

投資目的で木造住宅を探す人へ

現地での確認事項を、
注意点を含めて具体的に
知りたいです。

 

こんな疑問にこたえます。

 

一級建築士で35年仕事をしています。
不動産投資は高額の買い物となるため、失敗はできません。

そのためには、事前に知識と情報を十分手に入れておく必要があります。
また投資として不動産を購入するのですから、 優良物件を捕まえないと成果は出ません。

 

基本的な流れのうち、実際に「現地物件を見る」ときのポイントで今回は現地確認の【内部仕上げ】について解説します。

 

 

 

木造住宅 投資物件購入の流れ

情報収集から契約までには、以下のステップがあります。


1.情報収集と資料

2.資料の評価
3.現地確認①【立地と環境】
4.現地確認②【建物の制限】
5.現地確認③【建物仕上げ】
6.現地確認④【内部仕上げ】
7.売買契約【判断と手続き】 

 

 

内部仕上げの確認

大きく分けて以下の3つのポイントがあります

 

・室内レイアウト

・構造の問題と仕上げの状態

・設備状況

 

以下に解説していきます。

 

 

 

・室内レイアウト

室内レイアウトについては、賃貸入居条件を整理しておく必要があります。

 

実際に居住する人をイメージしながら、間取りの確認をします。
借り手の所帯人数や属性に対して必要な部屋数や広さがの確認が必要です。

 

確認箇所

部屋数の確認
和室と洋室の比率
各部屋の広さ
キッチン水回りの位置
洗濯機物干し場の位置
収納の有無

 

収益目的でどれ程安く購入できても、借手がいないと価値がありません。

✔どのような人が借りる可能性があるかを想定し、部屋の数や設備に不備がないかが大切です。

 

実際に入口から入り、動線確認とともに日常生活を想定しましょう。
購入した後、賃貸応募入居希望者に対して納得させられるのか、しっかり説明できそうか?

そういった観点で確認しましょう。

 

 

 

・構造の問題と仕上げの状態

購入後の改装費用の算定が確認ポイントです。

 

購入後、改修工事後の金額は投資利回りに直接影響します。
住宅購入後どれくらい所有予定かよって、構造的問題の解決費用と仕上げを美装費用との資金配分が変わってきます。

 

 

✔構造の問題と仕上げ状態は切り離せない要素があります。

✔仕上げ状態で、構造的な瑕疵を見つける手掛かりになります。

 

 

 

 

構造の問題

基礎・床下土間の状態
床束のゆるみ
床材(根太、床板のゆるみ)
建物全体の傾き
柱の欠損(要所に柱がないを含む)
梁のスパンが異常に長い
必要な耐力壁不足
壁面位置のバランスが悪い
壁にシミあとが線状にある
階段の異常勾配
天井へのシミあと
天井懐内の火打ち梁の有無
主要構造部どうしの緊結(金物補強)

以下に解説します。

 

 

 

基礎・床下土間の劣化
古い住宅では、ベタ基礎は少なく、原因不明の浸水が見つかることがあります。
こういった場合、基礎のキレツ拡大と外壁及び屋根廻りの雨漏れの伝い水が原因と考えられます。

✔外部から見つからなかった基礎周りや内部の土間周りは、内部から確認します。

 

特に雨漏れの伝い水が原因の場合は早急に修理する必要があります。
放置すると、主要な柱と土台の腐食を誘発して、結果的に建物の寿命を大きく縮めることになります。

初回の不動産業者案内の内覧時には困難かもしれませんが、購入に前向きになれば合意を得て床下確認をしましょう。
和室の場合は、畳を一部あげて床下地材の一部をめくれば直ぐに可能です。

 

 

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床束のゆるみ
1階の部屋を隅々まで歩てみて、きしみ音や沈み込む箇所がないか確認しましょう。

緩みの原因には、束石の外れかシロアリ被害の可能性を考えてください。
束石の外れの場合は、軽微に復元するだけで、ほとんど影響はありません。

問題はシロアリによる被害です。
すでに浸食されている場合は、購入見送りが正解と考えるべきです。

✔シロアリは蟻道で見つけることができます。

 

軽微だと判断した場合でも、実際の駆除は専門業者に依頼しなければ完全駆除は困難です。

 

 

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床材(根太、床板のゆるみ)
床からきしみ音がしたり、部分的な沈み込みが発生していても、すぐに構造上の問題とは言えません。

ただし、賃貸にする場合は修理しておく必要があるので、気になる部屋では隅々まで歩いてチェックする必要があります。

 

根太の欠き込みはスパンの中央3分の1範囲は禁止

穴開けは 床上下端より50センチ以上離し、根太梁せいの3分の1以下

 

 

 

建物全体の傾き
建物の荷重で傾くものは圧密沈下といいます。
傾いていると判断し、早期に修理が必要な数位は以下です。

 

木造の梁のたわみは250分の1以下とする

6/1000以上で 建物が傾いている定義

壁や柱の傾斜は2M以上離して測定する

 

 

 

 

柱の欠損
過去に模様替えをしたような場合、梁材との欠きこみがそのまま残っている場合、柱への繋ぎ補強が必要です。

過去にリフォームで、大部屋大にした場合にありがちです。

柱を取り除いて作った大部屋は構造的に問題です。

✔新築からの計画であれば、大スパンの大部屋は構造上の計算がされていますが、

住居後に大きな部屋にするための壁面撤去や柱抜きは構造的には常にマイナスと理解しましょう。

快適性のために部屋を大きくする目的はあっても、構造補強された裏付けがないと、絶対にNGです。

 

 

 

 

梁のスパンが異常に長い
梁のスパンは長くなると剛性が高い接合をするか、原木自体が大きな木材を使う必要があります。

✔柱の欠損と同じく、大部屋にした場合などにみられるケースです。

 

適切に補強されていれば、柱の欠損ほど問題ではありません。

 

 

 

必要な耐力壁不足
柱の欠損や梁のスパンが長い部屋のケースと同様に、部屋を広くするために撤去した可能性があります。

✔柱の欠損と同じく、部屋を広くした場合などにみられるケースです。

 

購入すべきではありません。
地震の発生のたびにリスクを感じるようでは困ります。

 

 

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壁面位置のバランスが悪い
耐力壁の壁面量が建築基準法を満足していれば、適法とされていた建物です。

✔壁面のバランスがが悪い場合は、欠落した柱や補強のない大スパン梁より問題は少ないと言えます。

 

追加的に壁を設置して補強することも可能ですし、既存の主要構造部へ補強することも可能です。

この場合は必ずしも物件購入を見直す必要はありません。

 

 

 

壁にシミあとが線状にある
床下土間や床束と同様に、雨漏れによる影響です。

結露によるクロスなどのはがれやカビの発生とは別の扱いをします。

✔雨漏れが原因と判断できる場合、購入を見送るのが賢明です。

 

雨漏れの原因は複数要因の場合があり、1回の工事で修理完了と行かない場合があります。
修理にかかる費用の幅が大きいことと、賃借人が入居後も修理依頼を断れないため、
利回り計算すら成立しないケースがあります。

 

 

 

階段の異常勾配
かつて建売住宅では、一間(約1.8M)の長さに、1階から2階への階段をつける計画例が多いです。

建築基準法では、階段の踏み面と蹴上(高さ)の関係は規定していますが、あくまでも住宅としての最低条件です。

✔小さな子供や高齢者が2階の部屋を使う場合、相当抵抗があります。

 

実際に昇降した感覚が大切です。

 

 

 

天井へのシミあと
空調機に近くに設置されていた場所では結露の可能性があります。

それ以外の場所では、天井又はすぐ真横の壁面からの漏水が原因です。

✔稀にねずみやイタチなどが発生原因の場合があります。

この場合、天井裏を覗けば他に糞が散乱しているのでわかります。

 

屋根又は真ヨコ壁面からの漏水と判断される場合は購入を控えるべきです。

 

 

 

天井懐内の火打ち梁の有無
直接、構造耐力に影響します。

天井裏を懐中電灯で確認すればわかります。
購入を最終決定する手間には、実施しておきたいポイントです。

✔水平に火打ち梁が入っていいるか、天井小屋組の接合部に金物で補強されているかを確認しましょう。

 

天井裏は確認しやすい場所なので、金物の補強状態はわかりやすいです。
建物全体にどのような施工がされているかの手掛かりになります。

 

 

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主要構造部どうしの緊結
すべての柱と土台・柱と梁・柱と筋かい・梁と天井火打ち小屋組みなど、
金物を使って正しく補強されているかの確認が必要です。

 

始めて室内を見るときには、容易に確認できません。

床下や天井懐の状態を確認した結果によって、壁面の一部を外して確認しておくべきです。

高額にリノベーションする必要があれば、購入時の減額交渉に使い、投資効率によっては購入を見送ることも可能です。

✔天井の一部を外し小屋組みを確認すると、他の箇所についてどのように施工されているか判断できます。

 

築古住宅を購入して投資物件とする場合でも、賃借人に対しての安全上の担保は必須です。

 

 

 

 

仕上げの状態

建具類の使い勝手
各所あて傷やくぎ、押しピンあと
壁や開口部木部の劣化
床面仕様とクロス
真壁と大壁
タイル石その他設備を含む汚れ

室内仕上げの状態は直接入居率に影響する可能性があります。

 

 

 

建具類の使い勝手
実際に扉やドアーや引き戸などを開閉してみましょう。

どうしても動作が不調であれば、建物傾斜が考えられます。

✔限られた箇所だけの建付け不良であれば問題はありません。
ただし別の建具も同じように動作不良であれば、建物全体のひずみが原因です。部分的な修繕費用にとどまらない場合があります。「たまたま、立てつけが悪く修理はすぐできます。」といった不動産業者の説明はそのまま鵜呑みにはできません。それほど簡単に治るのであれば、内覧の前に応急でも修理しておくはずです。

 

 

 

各所あて傷やくぎ、押しピンあと
洗い屋へまとめて依頼すると、目立たないようにしてくれます。

余程目立つ陥没した木部などには埋木などによって修理可能です。

✔清掃や傷修理は費用の割に効果が出やすく、購入には支障がありません。

 

 

 

壁や開口部木部の劣化
こちらも洗い屋へ依頼すると、かなり綺麗になります。

また、木部のツヤをよくするために磨きを入れることも可能です。

✔直近まで、居住されていた場合は、室内の木材自体の劣化は少ないものです。

 

経年の割に木部が劣化した状態であれば、空室期間が長かった可能性があります。

 

 

 

床面仕様とクロス
和室の畳部屋は洋室の数とのバランスで残しても良い場合があります。

キッチンを含め4室以上ある場合、1室は和室のままでも問題ないと思います。
新鮮な畳(最近はスタイロ畳)に替わっていると印象が良いので、和室はマイナス評価とは言いきれません。

✔一般的に床はフローリンング貼りの方が人気があります。

 

壁面が聚楽壁やわた壁のように、いかにも和室仕様であれば、畳の部屋として利用する方が住宅としては趣きがあります。

 

 

 

タイル石その他設備を含む汚れ
タイル石その他設備は比較的簡単に綺麗になります。
ただし、金属類の錆や塗装のはがれについてはかなり厄介です。

✔鉄部の錆類は内部にまで錆が進行していなければ、さび落としと塗装処理は可能です。

 

 

 

 

・設備状況

設備は水回り及び電気系統などは、リフォームする場合には高額となりやすい場所です。

 

給排水・衛生・ガスの配管や電気配線などは埋設されていて、断菅・断線の可能性があります。
TVケーブル配線やIT環境についても合わせて確認する必要があります。

 

バス廻り
トイレ
台所
洗面、洗濯
ガス
コンセント
照明、TV

 

 

 

バス廻り
浴槽が深いタイプは、それだけで旧式とみなされます。

床や壁面の劣化が激しければ、ユニットバスを設置する費用もカウントする必要があります。

壁面がタイル貼りの場合、タイルの一枚当たりのサイズは大きい方が高級感があります。

✔必ず給水状態を確認しましょう。水流が弱い場合、キッチン洗濯などの水回りも弱い可能性があります。

 

最近はシャワー付きは必須です。シャワーヘッドの外観やカランの形状は目につきやすい箇所です。
それらが新しいタイプの場合は結構好感度が高く、入居率にも影響します。

 

 

給水量の判断は10リットルの水をためるのに90秒を超えるかどうかで判断してみましょう。

ヒートポンプ給湯器は事前に貯湯タンクにヒートポンプユニットで湯にして貯めてみることにしましょう。

ユニットバス 別に臭気トラップが設置されると2重トラップになり、やり替えが必要です。

 

 

 

 

トイレ
内装は統一感のある色彩で仕上げられていることが好ましいです。

最近は和式トイレは人気がなく、賃貸の場合でも敬遠されます。
洋式トイレが基本と考えるべきです。

✔トイレの水は必ず流してみましょう。必ず水量確認が必要です。

大便器の排水配管は75Φ以上が基本です。

 

バスやキッチンとともに、居住する人が気になる場所です。清潔なトイレで、ほとんど手直しの必要がないことが大切です。

 

 

 

 

台所
最近はキッチンユニット自体、安価に購入することができます。

かなり古いタイプであれば、すっきり新型に交換した方が、賃貸向けにはコストパフォーマンスは良いです。

✔給湯器が設置されているか、また機能しているかを確認しましょう。

 

バス廻りと同じく、給水カランや配管が露出している場合、どうしても高級感が損なわれます。

 

 

給水はさや管ヘッダー工法による 塩ビライニングは取り換えが必要です。

給湯器1号の性能は、1リットルの水を1分間に25℃上昇させる能力号数です。

鳥居型の配管は、適切な給水ができないことと、止水状態では水の腐りの原因になります。

 

 

 

 

洗面、洗濯
洗面台は撤去されている場合が多いのですが、設置されていてもあまりに古いタイプは交換を前提に検討するべきです。

洗濯パンない場合でも排水口の目皿があるかの確認が大切です。

洗濯機があらかじめ据え付けられている空き家はほとんどないため、つい確認不足となりやすいものです。

✔洗面、洗濯は実際に生活する一日のローテーションを想像してみる必要があります。

 

物干し場と洗濯機までの動線によっては、ほとんど利用できない場合があります。

 

排水の判断は封水の吸引・吹き出し・排水不良つまりを見てみましょう。

 

 

 

 

ガス
プロパンガスは周囲が一般的に使われている地域では問題ありません。
都市ガスの地域で、単独にプロパンガス方式になっている場合は見送りが賢明です。

✔ガスコンロはなくても、コンロ台とガスコックがあれば、問題ありません。

 

コンロ廻りの換気扇の状態は重要です。
換気扇は目に止まりやすいキッチンユニットなどに意識が移り、意外に確認不足になりがちです。

 

 

 

コンセント
各室に2口コンセントが1箇所づつは必要です。

 

✔電気容量に不足がないか確認しましょう。

 

部屋数とコンセントの数に対して、ブレーカーの数が不足していると、漏電火災の原因となります。

 

 

電気配線 単層200Vは100Vで使用できます。

電気配線が露出している場合は、配線の傷やよじれは確認できますが、壁裏や天井裏に露出配線の場合は鼠のかじり傷などの可能性があります。

購入直前にでも電気屋さん最終確認を依頼する方が賢明です。

 

 

 

 

照明、TV
天井埋め込みタイプは、すぐに点灯確認しましょう。

TV用ケーブルコンセントの有無を確認しましょう。
最近はTVを見ない人が増加していますが、設置の有無は要確認です。

✔照明用ローゼットのみ器具がない場合が多いです。
不動産業者主導の内覧時には、断線していないか質問しておくことが大切です。隠れ配線や埋設配管は案内された不動産業者に対して、質問しておく必要があります。

 

 

 

まとめ

 

3つのポイントがあります。

・室内レイアウト

 

・構造の問題と仕上げの状態

 

設備状況

 

・室内レイアウト

部屋数の確認
和室と洋室の比率
各部屋の広さ
キッチン水回りの位置
洗濯機物干し場の位置
収納の有無

 

 

 

・構造の問題

基礎・床下土間の状態
床束のゆるみ
床材(根太、床板のゆるみ)
建物全体の傾き
柱の欠損(要所に柱がないを含む)
梁のスパンが異常に長い
必要な耐力壁不足
バランスが悪い壁面位置
壁にシミあとが線状にある
階段の異常勾配
天井へのシミあと
天井懐内の火打ち梁の有無
主要構造部どうしの緊結(金物補強)

 

 ・仕上げの状態

建具類の使い勝手
各所あて傷やくぎ、押しピンあと
壁や開口部木部の劣化
床面仕様とクロス
真壁と大壁
タイル石その他設備を含む汚れ

 

 

 

・設備状況

バス廻り
トイレ
台所
洗面、洗濯
ガス
コンセント
照明、TV

 

 

現地で内部を確認する場合のポイント

動線に問題がないか

機能に不具合がないか

隠れている場所に損傷がないか

有るはずのものが本当にあるか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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