木造住宅

木造住宅 リフォーム 適切な費用【注意、リノベーションとの違い】

木造住宅でリフォームを検討されている方

 

 

リフォームの予算を

どのくらいかけようか?

あとで、使いすぎて

後悔したくないし…。

 

 

こんな疑問にお応えします。

 

木造住宅でも、築古年数と目的によって費用のつかい方が変わってきます。

 

一級建築設計士で35年仕事をしています。

今回は、木造住宅 リフォーム 適切費用【注意点、リノベーションとの違い】について解説します。

費用をかけて快適にすることは、いわば善です。

ただ投資的な立場に立つと、少し事情が変わってきます。

 

 

 

木造住宅 リフォーム 適切な費用【リノベーションとの違い】

木造住宅に対するリフォーム費用は極力抑えるべきです。

 

リフォーム費用

・持家で居住の場合・・500万

・賃貸住宅用・・家賃12か月分

 

持家として居住する場合


持家として居住する場合でも
500万
程度におさえるべきです。

 

 

金額をおさえる理由

・リフォームは経年で古く感じるようになる

・融資を受けると完済の頃に、借り入れする循環

・建物の耐用年数には関係しない(寿命が延びない)

 

投資観点

・居住用は資金を生み出さない

・賃貸利回りと入居率の関係

 

 

居住の場合、実態はもっと高額傾向

実態は500万円~1200万円くらいをかける人が多いです。

 

それには理由があります。

 

厳密には、そのような一連の流れと背景があります。

 

1 理由

・リフォームローンに無担保型がある ⇒安心感
・融資上限500万~1200万 ⇒適正と感じる

融資機関は、もともと土地建物という担保価値がある固定資産の存在を知っています。

 

 貸し出し金額が回収可能と判断すれば、与信枠いっぱいの融資をすすめるのは当然です。

 

 

2 理由がさらに固定しやすい傾向

・居住する前提では、やはり快適性を重視しやすい

・担保なしは銀行から保証された ⇒ような気分

このような感じで、金額に応じる流れです。

 

 

3 仕様に関する理由

・家具生活用品がないプレゼンは空間的に広々

・最新の設備や内装と比べ、古臭いのはイヤ

ここでもイメージや、気分的なことが左右します。

 

 最初から安価な提案をすると、低い施工能力やローセンスと思われたくない事情があります。

 

リフォーム用の完成イメージ(完成予想図・合成写真など)では広々として魅力的に感じるはずです。

リフォームする業者はフルスペックに近いプレゼンからスタート。

企業としては仕方がないことなので、注文する側としてはその点の理解が必要です。

 

 

4 表面的な仕上がりを重視する

・つい表面的な仕上がりを重視しがち

この表現の通り・・で、
快適性を求めるのは当然です。

 

中身より、顔。そんな意見の方も結構多いかと思います。
ただ顔が飽きるのは、単に感情の問題。建物の場合、中身は物理的な問題です。
飽きる可能性や好みとは、ぜんぜん無関係です。

 

 住宅を持家として長く住む目的であれば、耐震補強工事が必要です。【末尾に解説】

 

同じ費用をかける場合でも、目的に応じたメリハリが必要です。

 

 

 

賃貸住宅用では、家賃12か月分

賃貸住宅用の場合は、
家賃の12か月分です。

 

投資物件として利回りが大切です。

中古アパートか一件家かに関係なく、満室を原点にして投資計画を立てます。
ただ一方で、借り手がないと収益が発生しません。

一定の心地よさのための工夫をして、金額はこの程度に抑えるべきです。

 

 

融資枠いっぱいにリフォームした場合

・銀行融資提案金額・・・12%の利回り

12%でも充分と考えがちです。

というより、銀行側はそのように促すことでしょう。

 

銀行融資では、独自にシミュレーションして回収可能な範囲で、融資制限枠いっぱいをさりげなく案内します。
銀行営業の稼ぎ頭でもあり、スタンスだけは認めましょう。

 

 12%は必要利回りと捉えるべきです。

 

不測の事態にも耐えられる資金計画を立てるべきです。

 

リフォームによって、住宅全体の寿命を延ばせるわけではありません。

 

 

 

金額をおさえる理由

・賃貸人はリフォーム後の状態に納得して入居

・耐震性の向上ではない ⇒住宅寿命は延びてない

・おもわぬ損傷対策として、予備費用が必要

 

 収益物件でリフォームする場合は、最低目標利回り20%を目指す。

 

築古購入価格が安ければ、さらに上の利回りを目指すべきです。

 

 

 

予算をおさえてはいけない費用

 

構造上の実寿命に関係する工事費用は削るべきではありません。

 

木造の耐用年数22年です。
投資用に築古住宅を購入する場合、耐用年数を挟んだ頃が購入には良い時期です。
15年経過から25年程度の物件は、建物の痛み自体に対して、
「耐用」という活字表現にこだわることはありません。

耐用年数は融資制限の目安であったり、不動産流通業者の買い付け査定に使われる指標と考えるべきです。

 

✔ もしも、築古住宅を購入する機会があれば、
耐用年数を理由(方便)に安く交渉テーブルに載せることは交渉テクニックです。

 

 

 問題は、築古35年程度経過した築古住宅では、耐震補強の必要性が出やすい

こういった場合は単にリフォームにとどまらず、一部は耐震補強工事に費用をあてるべきです。

 

 

中古の木造住宅、購入タイミング↓

木造住宅 買い方と購入後のリノベーション【新築何年頃が良いか】

 

 

 

築古35年住宅では

・築古35年経過 ⇒ 耐震補強に資金充当すべき

付加価値的に性能を上げをるため、リノベーションへ一部資金シフトすべきです。

 

耐震補強のポイント↓

木造住宅 リノベーションで家の寿命を延ばす【驚くほどの耐震性】

 

 

 

リフォームローン制度+リノベーションとの違い【参考】

上記までに引用した内容。

末尾にリフォームローン制度とリノベーションについて参考に添付しました。

 

リフォームローン制度

リフォームローン(無担保型)

融資額 500万~1500万程度(住宅ローン残の考慮あり)
担保 不要で審査が甘く、融資早い
返済期間 10年~15年程度
金利 住宅ローンより高い
返済方法 短期間で金利が変動するものが基本

 

 担保不要はありがたい反面、つい融資金額の精査が甘くなる要因にもなります。

 

リフォームとリノベーションの違い

耐震補強工事自体が、リノベーション工事として定義します。

 

耐用年数を経過した木造住宅の場合には、耐震補強工事は必須です。
経年劣化後、将来的に解体予定の場合は扱いは別枠に考えます。

 

 時間が経てば古く感じるので、短期サイクルのリフォームは次のリフォームとの連鎖ループです。

 

リフォームの場合、美観上や修理の要素にとどまります。
中古住宅の実寿命には影響せず、他者との比較では、実質的な価値向上につながりません。

 

 

新築後の実施工事は、目的が違います。

リフォーム もともとの仕様に復旧したり、新しくする
リノベーション 耐震性や機能を向上させて、全体的な性能アップ
コンバージョン 別の用途に変更させたり、新しい用途が加わる

経過年数とともに、耐震性や機能を向上させるようなリノベーションによって、
全体的な性能を向上させる必要性が出てきます。

 

性能を向上させる↓

木造住宅 リノベーションで価値を向上させる【相場価格と耐用年数】

 

 

 

リフォーム節約で他にも有効活用【補足】

耐震補強工事以外にも他の有効活用が出来ます。

 

新築住宅一軒分

リフォーム費用が節約できれば、新築住宅が建ちます。

 

すこしの傷や、開放感程度の確保が目的であれば、その費用をストックすべきです。

銀行融資では、極度額1500万程度のリフォーム貸し出しは理想的と考えます。
そのわかりやすい理由は、先の説明通り土地建物の担保物件の存在です。

以下に例を挙げて説明します。

 

 

例)1500万費用予定
⇒500万程度に圧縮したと仮定

 

1500万円-500万円=1000万円

500万円分は急場の雨もり補修と土台回りの点検補強、
さらに残り分の一部は耐震補強工事や雨モリ修理などに充当します。

 

 節約の1000万円あれば、ローコスト新築住宅が建ちます。

 

【補足】

建築費用をローコストで30万/坪程度に抑えると、約33坪分の床面相当です。
33坪は概ね、部屋換算で66畳分に相当します。
住宅には完全居室部分を除くスペースが必要となり、これら玄関廊下・収納部分や風呂洗面などを除外しても、平均6畳の部屋が6室程度ざっと5LDKは余裕です。

あくまで、土地代は除外した試算ですが、空き地があれば上記がそのまま適用できます。

 

 

【参考】

平米数と坪数の関係+坪数と部屋畳数の関係(換算)

平米数と坪数
建築業界では、1平米は0.3025坪です。
例)95㎡⇒95×0.3025で28.74坪(四捨五入)

 

坪数と部屋畳数
1坪は畳で2枚分としています。
関東間や関西間、その他畳の大きさの扱いに違いがありますが、
1坪では畳2枚分の換算は共通です。
6畳の部屋は3坪です。

 

中古住宅が買える

市街地を少し離れれば、中古住宅が買えます。

 

1000万円前後という金額は、老朽化が進んでいても、一戸建住宅が購入できる金額です。
木造の耐用年数の倍年数の45年以上では、建物部分の評価額は出てきません。

 

先の例で、総額1500万円のリフォーム費用を想定して検討しました。
仮に、構造の補強に一部を使い、残り1000万円前後の資金で中古物件を探せば、
あと一息で購入可能な金額相当です。

 

 

 築年数が古い住宅購入では、賃貸化することも可能です。

 

安価な住宅では、多くの家賃収入は期待できませんが、
経年で消失するリフォーム費用に比べれば投資価値があります。
何より、安価に家賃提供出来れば、喜んでもらえるし、空き家対策にも貢献出来ます。

 

 

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まとめ

リフォーム費用

・持家として居住する場合・・・・500万

・賃貸住宅用の場合・・・・・・・家賃12か月分

 

結論

・工事目的を明確にする
・雰囲気に流されない
・新しいだけのものは、古くなれば飽きる
・目的に応じて、最小金額におさえる
・資金は不測の事態にストックしておく
・築古35年経過 ⇒ 耐震補強に資金充当
・リフォームとリノベーションの違い

目的に応じて効率的に資金を使うことが大切です。

 

筆者は、建築の計画とデザインからスタートしています。
住宅をホテルのように仕上げられる十分な属性があります。
豪華やおしゃれ・落ち着き‥‥、常々これらは技術で解決できると考えています。

 

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